ヒューズ抵抗器（設計上の注意点）
- ヒューズ抵抗器の定格電力、最高開回路電圧、最高過負荷電力、負荷軽減図、公称動作温度及び、ヒューズ抵抗器に組み込まれた温度ヒューズのホールディングテンプ、マックステンプリミットとそれぞれの説明を参照してヒューズ抵抗器使用機器を設計して下さい。
- ヒューズ抵抗器には温度ヒューズが内蔵されていますので、過電流による発熱だけでなく、雰囲気温度の上昇によっても動作します。従って通常使用においてヒューズ抵抗器が動作しないよう、雰囲気温度と許容電力の関係を示した負荷軽減図に従って負荷を軽減する必要があります。
- 連続的な突入電流や漏れ電流がヒューズ抵抗器に加わった場合にも蓄熱によりヒューズ抵抗器の内部温度が上昇し、動作することがあります。その場合にはヒューズ抵抗器が消費する熱的等価電力を求め、負荷軽減図の範囲内で使用して下さい。
- ヒューズ抵抗器を確実に動作させるためには、異常時にヒューズ抵抗器の定格電力の4倍以上で最高過負荷電力以下の電力が供給されるようにヒューズ抵抗器使用機器を設計することが必要です。ヒューズ抵抗器に供給される電力が大きいほど早く、確実に動作しますが、最高過負荷電力を越える電力が供給されると動作後の絶縁性能に悪影響を及ぼしたり、場合によっては破損したりしますので最高過負荷電力を越える電力が供給されることが無いように設計して下さい。
- ヒューズ抵抗器は通電により発熱しますので、熱の影響を受け易い他の部品に近接して取り付けないで下さい。
- 設計通りにヒューズ抵抗器が動作することを確認するために試作品や初期生産品を通常状態や異常状態にして確認することが必要です。
