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温度ヒューズ(設計上の注意点)

  1. 温度ヒューズの感温性能を十分に発揮するために温度ヒューズのリード線をできるだけ長く使用するように設計して下さい。トランス、モータ等の巻線機器に使用する場合には、出来るかぎり巻線の発熱を直接感知できる熱伝導の良い場所に取り付けて下さい。また、温度ヒューズの両リード線とボディが均一に加熱されるように設計して下さい。
  2. 温度ヒューズのリード線と他の導電性部品との間に適切な絶縁距離を設けるように設計して下さい。(沿面空間距離参考規格:IEC60664-1)
  3. 最終製品を設計する際、激しい振動にさらされる場所や振動が継続する場所に温度ヒューズを取り付けないように考慮して下さい。
  4. 機器の異常発熱により温度ヒューズが動作した後、発熱部のオーバーシュートによって温度ヒューズがマックステンプリミットを越える温度にならないように最終製品を設計して下さい。
  5. 異常発熱によってのみ温度ヒューズが動作する場所に取り付けて下さい。
  6. 温度ヒューズは信頼性の高い部品ですが、1本の温度ヒューズで対応出来る異常状態には限界があります。また、何らかの原因により温度ヒューズが損傷した場合、異常時に温度ヒューズが回路を遮断しない事態を生じる可能性があります。回路が遮断されないことにより、人身事故や物損に到る可能性がある場合(要求される安全性のレベルが高い場合)には異なる温度定格の温度ヒューズを1本以上追加使用することが有効です。
  7. 最終製品の通常使用時に発生するネジリ、押し、引き等の荷重によって温度ヒューズを取り付ける部分が歪んで温度ヒューズやリード線に荷重が加わることが無い、十分な強度の材質の部位に温度ヒューズを取り付けて下さい。
  8. 取り付けられた温度ヒューズが機器から漏れた液体で濡れることが無いよう、例えばカバーで、必要に応じて温度ヒューズを保護して下さい。
  9. 含浸液や洗浄液を使用する場合、温度ヒューズのマーキングや性能に影響が無いかどうかを試作品や初期生産品にて確認した上で実施下さい。
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